2015/11/13

【9つのタイプ】タイプ６の概観－忠実な人

タイプ6をアニメキャラクターで表すと、サザエさんの御主人、マスオさんです。マスオさんのプロフィールは、年齢28歳、大阪出身、早稲田大学卒、海山商事営業課勤務。趣昧はゴルフ(あまり上手くない)、麻雀、お酒、絵を描くこと、バイオリン(下手)、車(ぺーパードライバ一)。性格は生真面目で不器用、お人好し過ぎて、損をすることが多く、しかし、良き夫であり、良き父でもある。家族の潤滑油的存在であり、サザエをとっても美人だと思っている、交友関係はノリスケ(名コンビ)、穴子(会社の同僚)、だそうです。 （参考：フジテレビ・サザエさんホームページ・プロフィール）

巷で、マスオさん、と言えば「入り婿」の象徴のように受け取られています。しかし、入り婿は本人の望んでいることとは違い、どちらかと言えば、男として、一家の主、大黒柱として信頼、安心を勝ち得たい欲求を心の奥底に、強く秘めています。

マスオさんの性格として、「真面目で不器用、お人好し過ぎて、損をすることが多い」と記されていますが、確かにまじめで忠実、誠実で、協調性が高く、周りと衝突することを避ける傾向があります。マスオさんタイプは、仮に自分の欲求があっても最終的には他者の、特に目上の意見に従い、その意向に逆らわない人間に無意識になろうとします。

タイプ６には、常に心の奥底から不安、または怯え、恐れが湧いてきます。ネガティブな妄想がアタマに入り込み、このまま何かに対応していったら何か悪いこと、まずいこと、叱責されること、取り返しがつかないことが起こってしまうような気がしてくるのです。　根拠の無いマイナスな妄想を持つタイプ6にとっては、自分の生きる環境が安心、安全であることがとても大切です。他者に、特に大きな組織や権力に守られていることを、無意識に求めてしまいます。さらに、常に危険に備えて自分を守ろうとする性質を持っています。

また自己を承認する力、自己を信頼する力の弱さから、何か新しい変化を感じたとき、または自分や周りが変化せざるを得ないとき、対応に自信が持てず、恐怖感が湧き、動きが止まります。前例やマニュアルが無いと、不安で前に進めないのです。

業務の進め方では、あることを考えては駄目な結論、別のことを考えてはさらに悪い結論、もっと考えては最悪のシナリオをつくってしまい、机上では「何もやらないことが、最善の結果」となって止まってしまうことがあります。また、自分から始めるとうまくいかないのではないかと考えてしまい、いっそそれならば、期待されて始めるほうがより安全だろうとも考え、他者からの指示、命令が無いと自分からは動き出そうとせず、またもや止まってしまいます。

このようにタイプ６は、２重、３重にブレーキをかけながら動いている車のようなものなので、安全ではあります。しかし、それでしばしば交通渋滞の原因になったり、目的地までたどりつくことが難しいと感じて、タイプ３の悪い状態、ズルをしてもゴールに立つということがあります。本人には充分な能力が蓄積されているにも関わらず、自己を承認することの弱さから、困難な人生を歩んでいます。

その他のタイプ6の人物は、亡くなった小渕元首相がそうです。晩年の小渕さんは、トップとしてのプレッシャーから、官邸からほとんど出ることは無く、ただ多くの人々に電話をかけていたと伝えられています。どれほどに不安な気持ちで、毎日を過ごしていたことでしょうか。

タイプ６の良いところは、組織、又は自分の主人であると認識する相手に忠実で、粘り強く、信念を持って戦い、他者との関係を強く守ることです。責任感が強く、誠実さを大事にします。気配りに長けており周囲の人、特に目上の人を気にし過ぎるのですが、良識的でチームの潤滑油の役割を果たします。他者に対しては丁寧で礼儀正しい対応をし、協調性を重んじ、チーム内がなごやかな雰囲気になるよう気配り、配慮する特徴があります。良識を重んじていますので、時間を必ず守り、会議や約束の場所には、早めにいって待っています。

タイプ6は、寓話に出てくるウサギとカメに例えるならば、カメにあたります。誠実にコツコツと歩んでいき、時には全体のテンポに合わず、そのことで攻撃の対象になることもあるかもしれませんが、少しずつ少しずつ前に進んでいくタイプです。年数を経るとゴールにたどり着いているのはやはりカメであり、営業成績もいったん売り上げが上がり始めるとその力が容易に落ちない、安定的な戦力となるのが「忠実な人」、タイプ６なのです。