2015/11/21
タイプ7は、業務に向かうに際して一つの完成に焦点をあてるよりも、創造的なプロセスや全体的な視点、幅広く可能性や情報を集めることを好みます。当初の段階につきものの、興奮を楽しむ傾向が強く、その後には興味、関心が薄らいで行くのです。(①のセッション部分)
その結果、ここという苦しい場面で、がんばり続ける気持が萎えてしまいます。実行を伴う計画・プロセスの過程で、モチベーションが急に下がってしまい、 最後まで責任を果たすことが難しくなります。役割として「責任を果たす」という気持そのものが薄らいでしまうことがあるのです。
この症状を解決するためには、業務の目的を明確にし、確認、共有する時間をしっかりと作ってください。原点に戻り、活動の目的を問うコーチング、「あなたの今までの行動は何のためだったのか」を質問して上げてください。(②のセッション部分)
目標管理が行われていて、スケジュールどおりをこなすなどの目標は達成されていても、目的を見失うことが良くあります。タイプ7はしばしば目的を忘れてさまよいます。
目的が確認されたならば、次に「あなたは○○の目的のために、充分に役に立ってきました。そして、さらに最後まで、この目的を完成させるためには、今、何を考え、実行する必要があるでしょうか?」と質問しましょう。「タイプ7が役立ってきた」という承認と、目的に対する今の必要にフォーカスしたコーチングを行うことで、本来のミッションに気づかせ、行動へのモチベーションを高めることができます。
EC=エニアグラムコーチング例「目的を捉えなおさせ、モチベーションを高める」
リーダー(上司)「疲れさま」
スタッフ(部下)「お疲れ様です。お話しというのは?」
リーダー 「うん、最近、君の様子が今ひとつ、元気がないようなのだが・・・」
スタッフ「いえ、そんなことは無いですよ。大丈夫です」
リーダー 「うん・・・それならば良いのだが。何か気になっていることは無いかな?」
スタッフ「ええ、プロジェクトも最終段階ですし・・・。確かに言われてみるとちょっと
いつもと違うと言うか」
リーダー 「・・・(積極的沈黙)それで?」
スタッフ「うまく言い表せないのですが・・・」
リーダー 「大分、残業も多かったから、疲れてきたということかな?」
スタッフ「いえ、そういうことじゃなく・・・」
リーダー 「・・・(積極的沈黙)というと?」
スタッフ「・・・」
リーダー 「私が見るのは、このプロジェクトの旗揚げ段階では、君はとても張り切っていたようなのだが、最近は心が萎んでいるというか・・・」(①当初の興奮を楽しむ傾向が強く、その後には興味、関心が薄らいで行く)
スタッフ「ええ、確かにそうです」
リーダー 「ここまで、チームがここまで来れたのは、君の力が大いにある、と、私は見ている。この段階になって、何を考えるべきなのか、今一度振り返って、見ることはどうだろう」
スタッフ「振り返ってですか?え~と、例えば、何についてですか?」
リーダー 「うん、例えば、今回のプロジェクトの目的は、何だったかな?」(②「あなたの今までの行動は何のためだったのか」を質問する)
スタッフ「目的ですか?え~と、急に言われてもちょっとでて来ません」
リーダー 「そうか、そりゃ大変だ(笑)目的が分らないというのは(笑)」
スタッフ「・・・」
リーダー 「じゃぁ、企画の背景は?」
スタッフ「え~と、業界の新しい動きが・・・え~と・・・」
リーダー 「・・・ということだよ、振り返るということは・・・」
スタッフ「・・・忘れてますね。まずいですよね。」
リーダー 「午後、一度ミーティングして、みんなと確認しよう。スケジュールをこなすことに、夢中になっていると、全体のことが見えなくなってしまうものだ」
スタッフ「わかりました(笑顔)重要な点ですね。目的などがもう一度明確になれば、なんだかいけそうな気がします」
リーダー 「さすが、前向きなタイプ7だね(笑)」
解説
タイプ7へのNGワードは「不足している。欠乏している。いい加減なやつだ」です。常に、幸福への欠乏感、不足感を感じているが故に、それらを満たそうと激しく動き回るタイプ7を激怒させます。気をつけましょう。