2015/11/21

【9つのタイプ】タイプ８の概観－挑戦する人

タイプ8をアニメキャラクターで表わすと、ドラえもんのジャイアンです。ジャイアンはのび太に、買ったばかりのバットで「なぐりあいをためさせろ」と言います。（ドラえもんコミックス第1巻「コベアベ」）またジャイアンは、「のび太はおれのえものだ」「逆らうものは死刑」「命はないものと思え」などの激しい言葉を投げつけます。マンガの中では、征服欲を誇示するような言動のせいで、悪役、憎まれ役、問題児として敬遠されています。しかし悪を憎み、人の尊厳を尊重したいと思う気持ちが強いのもタイプ８の一面です。本心を表現する適切な言葉を探す余裕や習慣がないと、つい攻撃的な言葉を吐いてしまうのです。冷静になると言い過ぎたとか、やり過ぎたと反省することも多く、特に、大切にしたい人が傷ついたことが分かると、とても動揺します。逆に意識的に攻撃的な言動をとり、相手の出方を伺っている場合も、あります。

ジャイアンの心の中には他者からのコントロールを受けたくない、という自己防衛の欲求から逆に、征服したい、支配したいという強い欲求が出てきます。「これからずっとおまえはおれのどれいだ」「逆らうものは死けい」「スネ夫の物はおれの物、おれの物もおれの物」「これだけあれば、世界を征服できるかもな･･･」などの激しい言葉が、マンガの中では並びます。タイプ8は、相手のコントロールを受けつけない人間になろうとする力（パワー）、攻撃することによって自分を守ろうとする、根源的なパワーを持っているからです。

と、同時に本当のジャイアンは、のび太君やスネオと安心して心を寄り添わせる仲間、友達でいたいのです。ジャイアンの口癖のひとつ「お～心の友よ」とは、自分を支える同志、仲間、戦友の存在への欲求を表しています。

タイプ8は自己防御を目的として、他者に冷淡で攻撃的な態度をとります。相手に受け入れられたいと願いながら（恐れから）対決的な態度にでてしまうのです。さらに詳しく述べますと、タイプ８の攻撃の原理は、恐れが持つ反動のパワーを利用して、他者に強い（場合によっては物理的な）エネルギーを激しくぶつけて怯えさせる、又は相手の攻撃の手を緩めさせる、時には相手を制圧して自分の安全を得ようとする戦略です。が、支配されてしまうように感じる全てはタイプ８の恐怖の妄想です。またその反面、何かがうまく出来ないと「自分には能力がないのでは？」、「社会性に欠けていて、未熟すぎるのでは？」と思い込みすぎるところもあります。「無能だと思われるのではないか」「隙をついて自分をコントロールしようとしているのではないか」と警戒を続けます。そして本当の自分の感情・他者の感情に無感覚を装い、心から分かり合える仲間関係を構築できずに苦しみ続けます。本心は、安心して心を許せる仲間、友達を得たいのですが、なかなか優しい関係をつくることができません。タイプ８は外見や態度と異なり、非常にデリケートです。

「吹けばとぶよ～な　将棋のこまに～」で始まる有名な曲、村田英雄の「王将」は正しくタイプ8の世界を歌っています。「明日は東京にでていくからは～何がなんでも勝たねばならぬ」勝ち負け、闘いに挑む時の喜びを朗々と謳う村田英雄さんの姿には、タイプ8の持つ気質、エネルギーがよく表現されています。村田さんご自身も典型的なタイプ8とみて間違いないでしょう。その他のタイプ８としては、美空ひばり、細木数子、松浦亜弥、浜田幸一、清原和博、宮里藍、スターウオーズのダースベイダー、アニマル浜口、杉田かおる、藤原紀香、高島礼子などです。タイプ８は「強い人」という印象を与えます。ライオン、象など強い動物、女性のファッションとしてはヒョウ柄を好む傾向が強いです。徹夜も平気で、体力を過信しています。プレッシャーをはねのけ、逆境や乱世には特に強い力を発揮します。決断と行動が速く、パワフルで、緊急時に頼りになりますが、平時はモチベーションが上がりません。

竹を割ったようにさっぱりしたところがあり、率直でストレートなものの言い方をします。言うべきことは、上司に対してもはっきり言い、影でコソコソ、という職場の雰囲気を吹きとばします。また、子分、手下の面倒をよくみようとし、弱きを助け、強きをくじくという気概を感じさせます。タイプ８は、生ぬるい今に挑戦する、正しく「挑戦する人」です。