2018/01/16
「さくらちゃん(大学3年女子大生)」と「メーシー教授」が、
■人物紹介
メーシー教授
秋田県出身。専門は性格応用心理学。ビジネスにも詳しい。野球選手の大谷の読み方を「オオヤ」か「オオタニ」のどちらかも知らないのに、ラジオのキー局で野球選手の人物解説を平気でするなど、かなりユニーク。
さくらちゃん
大学3年生、心理学専攻、テニスサークル所属。趣味は食べ歩き。特にケーキには目が無い。
(さくらちゃんの)パパ
人事系コンサルタント会社経営 メーシー教授からビジネス上の課題にアドバイスをもらっている。
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お世話になります。
単刀直入にお伺いしますが、エニアグラムは、心理学の一分野なのですか。
性格心理学という心理学の一部分ではある。しかし、エニアグラムは心理学ばかりではなく、スピリチュアリズムとの懸け橋のようなものだと解釈できる。
どういうことでしょうか。
スピリチュアリズムとは精神主義、又は心霊主義などと呼ばれる。うさん臭さを感じる人もいるかと思うが、エニアグラムは曖昧な神秘的な出来事を追求しているのではない。人間の本質的な成長の道具じゃ。
具体的にはどういうことでしょうか。
我々は、長い年月を経て、物質主義、特に科学の進歩によって、古代に持っていた、また従来の人間が使用していた様々な特質を失っておる。例えば、現代文明から離れているアフリカの原住民の視力は4であり、けもの道を歩くと、どの動物が何時間前に通ったのか、正確に知ることが出来るという。この能力を身体的知性という。
オーストラリアのアボリジニのような先住民族の世界では、身体の知性が発達しており、何キロ先にも離れていた親戚の一人がケガを負ったことをアボリジニが身体で知ったという記録があるそうです。この身体の知性によって、ケガをした人のところにまっすぐ歩いていき、助けることが出来たと聞いたことがあります。
彼らに比較して、テクノロジーと融合する現代人は、病気になる、疲れた、靴が合わないので足が痛いなどでしか、身体の存在を感じることが出来ないほどに、身体的知性は劣化しておる。
なるほど。現代人の生活には、身体的知性の失われた部分が多くあるのですね。
身体的知性ばかりではない。他には知的知性、感情的知性がある。知的知性について言えば、エジプトのピラミッドは、現代人が失った、しかし従来持っていた知性の集結によって建築されておるが、現代人には再現することが困難になってしまった。
全世界には、何千年前に建造されたカミソリ一枚入らない石組など、信じられないような遺物、技術の痕跡が至る所に残されています。
全ての性格タイプの下にある身体的知性、感情的知性、知的知性のパワーを呼び覚まし、本来の人間に備わっていたすべての能力を再現することをエニアグラムにおけるスピリチュアリズムと言っておる。
それらの失われた知性を再現することで、どのようなメリットがあるのですか。
知的知性が目覚めると、従来持っている内なる知と導きによって自分に自信をもたらす。不安が無くなるのじゃ。感情的知性は、自分が何者かをおのずと教えてくれる。他者からの評価や、自分探しや恥を感じずに生きることが出来るようになる。身体的知性が再現されると充足や安定、自立した自分をパワフルに生きることが出来るようになる。
エニアグラムは、単なる学問ではなく、本質的成長の道具であるという意味が分かりました。教授、今日も良いことを教えて頂き、有難うございます。
参考:「エニアグラムーあなたを知る9つのタイプ【基礎編】」
ドン・リチャード・リソ&ラス・ハドソン著 角川書店