2018/02/08
本質をどのような方法で成長させるかについて、
解説をします。
成長は2段階あります。
第1段階の方法は、
性格タイプである卵の殻を薄くすることです。
薄くする方法は簡単です。
自己観察と自己理解です。
観察するポイントは、
自分の殻の種類である性格タイプと厚さです。
殻の種類は、エニアグラムの学びで得られます。
Web上で性格タイプの診断を
様々なサイトで試すことが出来ますが、
自分だけで殻の種類が分かるのは、
タイプ7の方だけで、他のタイプの方のほとんどが
自分で自分を知ることが出来ないように出来ています。
ですから、自分のタイプを正しく知るためには、
専門家に診断してもらうことをお勧めします。
殻の厚さは、生育環境で決定しています。
養育者、ほとんどが親ですが、
養育者が本人をどのように扱ったかによって、
殻の厚さは決定します。
否定、放置、虐待などが多かった場合は、
殻は自然に厚く成長しています。
殻が厚いと、本質の持つその性格タイプ以外の能力が
発達しづらいので、人生で様々なトラブルに巻き込まれます。
例えばタイプ8の方が、タイプ8の殻が厚く、
タイプ8の特徴ばかりが突出すると、
「力」しか使えませんので、横暴で冷酷、
他者の気持ちに無慈悲な人間になります。
反対に、養育者によって、肯定的で受容的、
愛情深く育てられた場合は、殻は薄くなります。
殻が薄ければ、人間が誰しも持っている
タイプ8以外の本質的な特徴である、
真の高潔さや愛、真実、創造性などが発達し、
人格的な厚みや器の大きい人物に成長し、
豊かな人生を送ることが出来ます。
誰しも、過去、自分が養育者によって
与えられた傷や苦しみを、
現実に今、変えることはできません。
しかしもし親を憎む気持ちがあった人間でも、
今まで持っていた親への偏った見方は
変えることはできます。
内観という手法は、過去の親と自分との関係を
再構築することに非常に役立ちますし、
本質的成長の一助となります。
エニアグラムを学び、
自分の殻である性格タイプと殻の厚さ、
また、親の殻であった性格タイプと
親の殻の厚さを再観察し理解する
(例えば「あの当時の親の器の大きさや環境では、
あの行為は、人間として精いっぱいだった」と、
解釈を変えるなど)
ことで、殻は薄く変化します。
性格タイプという殻とその厚さを受容することが、
本質的成長の転換点になります。
それはあたかも、社会に出る事への不安や恐れから、
家に引きこもってゲームばかりしているニートが、
ある時、親が年老いていき、この行く末、
自分を自分で支えるものが何も無いという
現実を受け入れた時、ある日突然、
スーツを着、ネクタイを締め、
ハローワークに通い始めるような、
劇的な転換があります。
人間は、不都合な真実から目を背けず、
真実を受け入れた時から、
良き変化をしていくように元々出来ています。
次は、本質的成長の2段階目の方法について解説をします。
ビクトル・ユーゴーの名作、劇団四季などで上演もされている
「レ・ミゼラブル(邦訳:ああ無情)」の中に、
本質的成長の方法があります。
安村明史
参考:「エニアグラムーあなたを知る9つのタイプ【基礎編】」
ドン・リチャード・リソ&ラス・ハドソン著 角川書店