2022/08/02
人事評価の一方法として注目されている360度評価ですが、導入にあたりどのような点に気をつけなくてはならないでしょうか。性格応用心理学(エニアグラムコーチング®)専門家のメーシー教授が答えます。
■人物紹介
メーシー教授
秋田県出身。専門は性格応用心理学(エニアグラムコーチング®)。ビジネスにも詳しい。
さくらちゃん
大学3年生、心理学専攻、テニスサークル所属。趣味は食べ歩き。特にケーキには目が無い。
(さくらちゃんの)パパ
人事系コンサルタント会社経営 メーシー教授からビジネス上の課題にアドバイスをもらっている。
メーシー教授、お世話になります。
ある企業から360度評価の導入について相談を受けました。導入にはどのような点に気をつけなくてはならないでしょうか。
人事評価の一方法として360度評価は注目されておる。上司からばかりではなく、部下、同僚からも多面的に評価する方法じゃな。
しかし、いろいろと課題点も指摘されてきた。
と言われますと?
評価する側に課題がある。一言で言うと、素人が他者をどれだけ正確に評価できるのかという問題。
ある会社に、部下にとって厳しい上司、または部下にとって優しい上司がいた。360度評価の結果、部下の評判は優しい上司に良い点がつけられ、厳しい上司には点が辛い。
それでどうなりました?
人事部が、部下からの評価をもとに人事考課した結果、厳しい上司は皆辞め、優しい上司ばかり残った。
結果、数年でその会社は潰れた。
それはまずいですね。
どうすれば良かったのでしょう。
評価をする者には、評価者訓練を受けさせた方が良い。上司のその行動や態度を、部下としての個人的な感情ではなく「会社、組織にどれほど貢献しているか」という視点で、上司を評価できないといけない。
高い視点が大切ですね。子どもの見方と親の見方、判断との違いにも似ていますね。
であるから、360度評価は、鵜呑みにしてはいかんという事。人事考課の参考程度で良いとワシは思う。
なるほど、今日もとても勉強になりました。
有難うございました。