2022/11/08
中小企業の人事部で働くさくらちゃんが、「社会人基礎力向上研修」について話を聴きたいと性格応用心理学(エニアグラムコーチング®)専門家のメーシー教授を訪れました。メーシー教授は、社会人基礎力研修は「社会人になったばかりの新人が受ける研修」という勘違いを指摘。どういうことでしょうか?
■人物紹介
メーシー教授
秋田県出身。専門は性格応用心理学(エニアグラムコーチング®)。ビジネスにも詳しい。
さくらちゃん
中小企業 人事部 人財開発チームに所属。趣味は食べ歩き。特にケーキには目が無い。
(さくらちゃんの)パパ
人事系コンサルタント会社経営 メーシー教授からビジネス上の課題にアドバイスをもらっている。
メーシー教授、お久しぶりです。
昨年、首を3か所骨折とお伺いしていましたが
その後、体調は如何ですか?
ほぼ治ったと言って良い。
後遺症もなく、有難い。
それは宜しかったですね。
今日は、わが社で始まる「社会人基礎力向上研修」についてお話を伺いたく、参りました。
「社会人基礎力向上研修」とはなかなか、難しいテーマだ。
え、難しい・・・。
難しいとはどういう事でしょうか?
社会人基礎力研修は、「社会人になったばかりの新人が受ける研修」と勘違いしている人が多い。
え、新卒の社員が対象であると思っていましたが、違うんですか。
社会人基礎力とは、最下層のスタッフから係長、課長、部長、取締役、トップまで全員が持たなければならない、組織人の基本である能力項目をいう。
例えば、どのような能力なのですか?
経済産業省の指針で言えば、
「前に踏み出す力」としては、主体性、働きかけ力、実行力。
「考え抜く力」としては、課題発見力、計画力、創造力。
「チームで働く力」としては、発信力、傾聴力、柔軟性、状況把握力、規律性、ストレスコントロール力。
求められる能力が難しいですね。
私、主体性はないし、働きかけ力、計画力・・・も何もないわ。
新社会人に、それぞれの高い能力を期待するのは間違いだ。
が、上位者皆が、これらの能力を持っているわけでもない。
計画性のない課長、主体性のない係長など、どこの会社にでもいる。
確かにそうですね。
しかし、社会人基礎力も持たずに管理職に昇進させるのはおかしいです。
経済産業省の社会人基礎力とは、組織人の基本とする能力の項目をいう。
だから実態は、それぞれの会社、役職、個別に、高い、低いがある。
ある課長は「実行力」である推進力は強い。しかし、「傾聴力」の、他者の話に耳を傾ける力が弱いなど。
なるほど。声の大きい隣の課の課長はまさしくそれで、会社を辞めたいという部下が多いです。
つまり、どの役職者においても、自分の基礎力の各項目はどの程度のレベルを求められているかを知っておかなくてはならない。
社会人基礎力を向上させる研修であれば、例えば課長の傾聴力はどのレベルを求められているかを講師はやって見せ、研修の中でトレーニングさせなければならない。
それぞれの人物で、項目別に強い人、弱い人がいるのですね。
なので、それぞれに必要なレベルに達するための研修であるべきだと。
今日も良いことを教えて頂き勉強になりました。
有難うございました。