2015/10/17
2日ほど立ち、高橋課長が学んだコーチングを、職場で使えそうな機会がやってきました。
高橋課長はリーダーの大村さんから、定期的な報告を受けることになっていましたので。その時、コーチングの技術を使ってみようと楽しみに面談に臨みました。
リーダーからの報告が一通り済んだ後、高橋課長は切り出しました。
高橋課長 「ところで最近、何か気になっていることはないかな?」
リーダー 「気になっていることですか・・・部下が、欠勤を繰り返すので困ります」
高橋課長 「その問題の原因は何だと思う?」
リーダー 「彼女は、低血圧で、身体が弱い、と言っていました」
高橋課長 「身体が弱い・・・。すると、それをカバーする方法は、何かある?」
リーダー 「医者に相談するとか、朝、シャワーを浴びてもらう、とか・・・」
高橋課長 「なるほど・・・他には何か?」
リーダー 「体調管理ですかね」
高橋課長 「体調管理・・・」
リーダー 「いや、でも、これは本人の自覚の問題ですかね」
高橋課長 「本人の自覚について、どうあればよいと思う?」
リーダー 「いやー、そう言われても・・・」
高橋課長は「ここでこそ、習った沈黙だ。よし、我慢して沈黙するぞ」と思い、沈黙しま
した。
高橋課長 「・・・・・・・・・」
リーダー 「・・・・・・・・・」
高橋課長 「・・・・・・・・・」
リーダー 「・・・どうすればよいのですかね」
高橋課長 「本人の自覚、というと、どのような目標?」
リーダー 「目標・・・ですか・・・目標・・・目標・・・・・」
高橋課長 「では、リーダーは、どうありたいのかな?」
リーダー 「そう言われましても・・・・・・・・・どうありたいか」
高橋課長 「そうです。あなたが、自分の目標を決めるのです」
リーダー 「・・・・・・・・・」
高橋課長 「自分の目標くらい、出てくるでしょう」
リーダー 「そう言われましても・・・・・・・・・目標ですか・・・」
高橋課長 「目標が明確でないと行動にならないだろ」
リーダー 「・・・・・・・・・」
ここで、高橋課長はコーチングをギブアップしました。こう着状態となり、どうしてもコーチングが前に進みません。大村リーダーを見ると、答えが出せない苦痛からか顔がゆがんでいます。高橋課長も大村さんを叱っているような、気まずい雰囲気になってきました。あの研修の場では「目標を訊く」で皆、それなりの答えが出たのに、何故、今回はうまく行かないのか?高橋課長は内心大きく失望しました。部下の手前もあり、プライドを傷つけられた想いでした。結局は、いつもどおりの説教スタイルで終わってしまいました。
実は以前、ある海外支店長から、アメリカでは各社がコーチを雇い、コーチングはビッグビジネスに発展していると聞いたことがありました。しかもその効果が業績に顕著に反映されているのだそうです。しかしその反面、国内ではコーチングでは効果がでない、コーチングはまやかしだ、とさえ言い切る企業も出ていると言います。確かに高橋課長もコーチ役のリーダー・マネージャーが活躍している現場を見たことがありません。昨年、これと同じ研修を受けた次長も、自分にコーチングをしてくれたことはありませんでした。
その理由は一体何なのでしょうか?
その最大の理由の1つは、日米の文化の違いがありました。アメリカは自分の力でビジネスを興すことを基本に持つ国です。そこに、アメリカ人が主体性を持ち、当然のごとく目標を持っている、という強い特徴が存在するのです。常に自らに目標を定め、自らの人生に強い責任を持つことを意識する体質と、ゴールは自分以外の誰かに設定してもらっても、それも許されてきた日本人の体質とでは、コーチングの成果に差が出るのは当然です。コーチングは、曖昧なことを明確にし、ゴール・目標を達成する効果的なツールです。ではありますが、曖昧な日本、ゴール・目標をあらわにしないことが尊重されてきた日本の文化とは、相容れないツールでした。
高橋課長自信も、大村さんにコーチングしているうちに、少し嫌なものを感じていました。何か、相手を攻め立てているような気がしてきたのです。また、自分に目標を設定することは嫌いではありませんが、大村さんには何故、目標が思い浮かんでこないのか?もしかするとこの方法は万人向きではないのではないか、そんな疑問も湧いてきました。
曖昧な日本人だからこそ、目標を明確にすることが大切なのではないか、と考える方もいらっしゃることでしょう。確かに、仕事における「目標の明確化」は目標の達成に必要な力です。
しかし、日本人の20代、30代の多くに「10年後のあなたはどうありたいですか」など「ゴール・目標を訊く」コーチングをすると、「大きなビルを建て、その屋上をヘリコプターの発着所にし、上場企業を経営し、40代でハッピーリタイアしたい」などの非現実的な答えが返ってくることが多いのです。アメリカのように国土も広く資源も豊富な国では、誰にでもアメリカンドリームを手にするチャンスが与えられています。ヘリコプターも必要かも知れません。しかしながら、果たして国家の破綻をも噂される現代の日本で、その方にとってヘリコプターが現実に必要でしょうか?個人はともかく、上場を目指すなどという組織の目標ばかりが肥大してしまうことで、何かが切り捨てられているということことは無いのでしょうか?このことは、最近問題となっている、行き過ぎた、又は誤った成果主義 に大きく関係があります。
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荒井 かおり 様(仮名)
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私はタイプ1なので、エニアグラムを知らなければ、タイプ4の娘をつぶしてしまっていたかもしれないと思います。エニアグラムを学べたことに感謝致します。
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