株式会社エニアグラムコーチング - エニアグラムコーチングとは

エニアグラムコーチングとは

エニアグラムは、気質(リソ・ハドソン)、性格構造(クラウディオ・ナランホ)、自我(ユング)、9つの性格(鈴木秀子・ヘレン・パーマー)などの学者により、様々な表現がされています。ここでは自我という言語でお話を進めます。

エニアグラムコーチング学習の目的は、唯一つです。それは自我からの自由、自我から離れていくことにより、人間が本来持つ本質の豊かさを解き放つことです。自我から自由になるということは、怖れや苦悩、執着することが減じていくことです。また自我からの自由こそが、人間の本質的人格の成長(人間の器が大きくなること)です。

仏教においては四苦を生・老・病・死と言いました。他にも経済的な問題や、人間関係における悩みを持つ現代人は沢山います。特に人間関係は、現代人のストレスの最大原因とも言われています。

そもそも人間関係の最初は家族間にあります。人間は赤ん坊時代、すでに親とのストレスを感じながら成長します。(親が右と言えば子は左、親が上と言えば子は下と言います)それは、赤ん坊の持つ自我(価値観)と親が持つ自我(価値観)が異なって存在するからです。人間は、親子の価値観の摩擦・ストレスにより、赤ん坊の自我は発達し、社会人へと成長するわけですが、その反面、自我の発達により、本来、人間として持っていた豊かな他の本質は制限もされていきます。

ですから、人は自我を成長させながら、自我から離れることが必要であるという自己矛盾を持って生きているのです。自我とは、自己中心性であり、囚われでもあります。皆さんには「分かっちゃいるけど止められない」という現象は無いでしょうか?それをしてはダメだと、意識はしていても、ついついやってしまう、あの悪い癖のことです。その悪い癖が、些少であれば許されることも、自我が肥大化する時には、とてつもない暴君ともなり得ます。ある精神科医は暴君化した自我をヒトラーと呼び、「全ての人には、ヒトラーが内在する」と言いました。

では自我から自由にならないと人はどうなるのかというと、強い情動の苦悩が生まれます。激しい欠乏、強い怒り、憎しみにより、社会関係を失うかもしれません。また、強いストレスから、メンタルヘルス不調を引き起こすかもしれません。健全性が下がれば、うつ、自殺を考える可能性もあります。誰でも自我から完全には離れることは出来ないのですが、現代は、自我、自己中心性の悩みを持つ人が多いとは言えるのではないでしょうか?

では、自我から自由になるにはどのような方法があるのでしょうか。従来、人間の本質的成長には、挫折、失敗が有効に働くと言われてきました。例えば、失恋という挫折は人の器を成長させる大きな可能性を持っています。

人は誰でも、「自分はこのような人物に見られている。又は(相手の男・女から)見られたい」という自己概念、又は理想的人物像(うぬぼれ)をもっているものです。自己概念、又は理想的人物像は大概がゆがんだ認識を含んでいます。ゆがんだ認識の存在は、他者が客観的に語る本人像と自己が主観的に語る本人像に常にギャップが生じている事実が、良き証拠でしょう。

また恋愛が失敗に終わる時、人は少なからず痛みを感じるものです。その際「自分の何が悪かったのだろう」「何が受け入れられなかったのだろう」と自ら(誰からも指示されることなく=非指示的。誰からの影響もなく=非操作的)を省みる機会が与えられます。

その時、自我が緩み、場合によっては自我のある部分は崩壊し、部分的には自我は退縮します。自我は少なくとも固着から柔軟な状態に変化し、自我が持つ囚われが破片化する現象も起きるとも言えます。(挫折、失敗の経験の後「自分で自分(この場合は自我)が良く分からなくなった」と独白する現象が起きる)

とにかくいったん、自我のコントロールから自由に解放され、又は自我の固着性から解放され、自我の持つ執着から解き放たれると、新たな人格の器が生まれてくるのです。その際、自我が退縮により、本人がもつ人間の本質的な豊かさが表出し、さらに自己の本質的再発見が起きます。つまり、本来持っていたが、自我の発達によって覆われていた本質が表れ、自己によって、又は他者によって再発見されるのです。(他者によって「あのことがあってから、あの人は雰囲気が変わった」「人に気遣い出来るようになった」などと言われるように)ですから、本質的人格の成長(人間の器が大きくなる)は物理的に器が大きくなることで無く、自我によってカバーされていた本質の豊かさが、本来の姿を現した姿であると言えます。これらは全て自動的に起きるようプログラムされています。

安村の講義では「自己理解が自己成長をもたらす」「エニアグラムコーチングは自己理解に始まり、自己理解に終わる」と伝えてきました。

逆説的に言えば、頑固で自我の緩み・崩壊・退縮に至らない、強い怖れ、強度の固着性を持つ人格の器は拡大化する可能性が小さいと言えます。素直な心の態度で、自分に向き合う者が、人格の変化・成長に自然に導かれて行くのです。

エニアグラムコーチング学習の良い処は、痛みを伴う現実的な挫折、失敗の経験を経ずして、自己概念の崩壊、退縮が起きることです。それはそもそも、自己の自我を受け入れること自体で起こっています。何故ならば、多くの人は、自分の自我を受け取りたくないのですが(自分はタイプ8ではない。少なくともタイプ8=ジャイアンにはなりたくない)エニアグラムコーチングは、自己探求の楽しい雰囲気の中で自分の真実の姿と向き合うことが出来るのです。本当の自分を受け入れる時に(少し)ショックを感じますが、学習者にダメージを与えない点が優れている点です。

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