2017/04/20

【プロファイル】小池劇場は崩壊危機？

今回は、以前も取り上げた小池百合子都知事の現在の状況からこれからを、エニアグラムを使って予想してみます。過去、都知事選にともに立候補し、戦っていた増田寛也さんと小池百合子さんとをエニアグラムで診断しました。

その結果、

増田さん・・・地味でまじめ＝マスオサンタイプ（タイプ６）

小池さん・・・華やかなスポットライトのいつも真ん中にいたい＝峰不二子タイプ（タイプ３）

と、私は結論づけました。その根拠として、小池さんが、自身のアピールとしてこのようにおっしゃっていた言動を取りあげました。

「（セールスポイントは）発想力だと思っています。ある種マーケティングと言いますか、都民のニーズをしっかりと汲み取ってここに都民の共感を呼ぶ、そう言った、政策を、ですね、タイミング良く打ち出して、それを実行していく」

さすが峰不二子タイプ（タイプ３）らしい「マーケティング」「タイミング」というキーワードを使用。都民が消費者で自分がマーケッター、都民の税を使って、都民満足を与える政策を行う。都民には「都民ファースト」という言葉が、とても耳障り良く聞こえました。

しかし、今、小池劇場には、暗雲が立ち込めています。築地市場移転問題と五輪問題です。築地市場移転問題の問題は、きわめてはっきりしています。決定すべき人である都知事が、白黒つけない事につきます。どのような方もご存じの通り、全ての人が満足する決定は、ありません。白と決めれば、黒の人は不満です。黒と決めれば、白の人は不満。白と決めても、黒と決めても、どちらをも理解、協力してもらえるように、説明を尽くし、施策を講じるのが政治家であり、特にトップの力量が求められる、最も大変な役割なのです。ところが３月２４日、小池都知事は定例会見で「市場のあり方戦略会議」を立ち上げる事を発表しました。トップを中西副知事とし「都民が理解し納得する方法を模索していきたい。そのために豊洲市場、築地市場の課題の整理をして業界団体などからヒアリングし、１つ１つのプロセスを踏んでしかるべき時に“総合的な判断”をしたい」と話しました。

「え、またヒアリング・・・ですか？」

「戦略会議で、誰が決めるの？」

「まさか、我々、都民が決めたのだからと言って、どのような決定も都民のせいになるのでは？」

と疑問が湧いてきます。この現象は、自分が決める事で自分への評価を下げる事を恐れる、まさしくタイプ３の症状、囚われです。

五輪問題についてはどうでしょうか。

東京オリンピック・パラリンピックでの費用負担を巡り、４月１８日の会議で大枠の案を都などが示さなかったことを受け、神奈川県の黒岩知事は「裏切られた思い」と不満を表しました。神奈川県・黒岩知事のコメント。「小池知事の言葉を信じてこれまでお待ちしていましたが、裏切られた思いであります」

さらに、森喜朗・東京五輪・パラリンピック組織委員会会長は自著「遺書」の出版に際し、産経新聞の取材（4月13日）で、小池さんをこう批判しています。

「舛添さんとは呼吸があって、知事室で一緒に弁当を食い、頼まれることもあれば、頼むこともあった。だけど、小池さんになってそんなことは１回もない。普通は『都に代わって、ここまでやって下さってありがとうございます』と言うのが礼儀だろうけど、一言もありません」

峰不二子タイプ（タイプ３）が組織の上位にある時、いつも自分はスポットライトの中心にいて、下位の人間を自分の駒や脇役のように使う性質を持っています。森会長も黒岩知事も、小池劇場の一役者にさせられていると感じ始めていると、私は推察します。実は、小池批判は、市場関係者や五輪関係者ばかりではなく、自民党、野党、各県知事からなど、様々な方面から噴出しています。華やかな女性都知事は、世の中的にも、もうすぐ○から△、△から×へと評価は変わり、小池さんは批判に耐えきれず、辞任する可能性を感じます。

とは言え、繰り返すトップの交代には、もううんざりです。小池さんには、ぜひ頑張って頂き、タイプ３の良いところである「目標達成」に向けて結果を出して頂きたいと切に願っています。

みなさんのコメントや、取り上げて欲しい方をこちらにどうぞ→　info@enneacoach.com

タイプ１・・・完全主義者「星一徹」
タイプ２・・・博愛主義者「ドラえもん」
タイプ３・・・成果主義者「峰不二子」
タイプ４・・・ロマンチスト「スナフキン」
タイプ５・・・研究者「名探偵コナン」
タイプ６・・・サポーター「マスオさん・星飛雄馬」
タイプ７・・・楽天家「サザエさん」
タイプ８・・・挑戦者「ジャイアン」
タイプ９・・・平和主義者「ウルトラマン」