2016/07/07
小池氏の功績として挙げられるのは、2007年、新任の防衛大臣だった時、当時「防衛省の天皇」と呼ばれた守屋武昌次官事務次官を解任させた件です。守屋氏は200回以上に渡るゴルフ接待や、二女の留学費用などを山田洋行から口座に振り込ませていました。(東京地検は収賄罪で逮捕、2010年、実刑が確定)
しかし、当時小池氏が事務次官解任に動かなくとも、既に東京地検特捜部は総額1千億円にも上る、次期輸送機の納入利権の問題で既に捜査しており、時間の問題で現役事務次官逮捕という結果であったと言われてもいました。また解任の際 守屋氏は事前に知らされていなかったことや、警察庁出身者が後任であることに強く反発しました。省庁幹部人事は正副官房長官の人事検討会議を経て決定するのが慣例でしたが、手続きを無視された形の当時の塩崎官房長官は小池氏に不快感をあらわにしました。そして小池氏と守屋氏が代わる代わる首相官邸を訪れ、安倍首相や塩崎氏と会談する事態となりました。防衛省を“戦場”とした大バトルは、守屋氏を解任し、内閣改造によって、小池氏を大臣からはずすという結論に至りました。この事件はかつて2002年1月に田中真紀子外相が外務次官と激しく対立した際、小泉純一郎首相が両者を更迭した過去を彷彿とさせます。この一連の騒動は「彼女が守屋事務次官と差し違えた功績は大きい」という見方と「守屋事務次官解任は小池氏のパフォーマンスであり、大臣が官僚トップと揉め、その後始末をさせられた自民党、安倍政権にとっては、非常に迷惑な話だった」という見方があります。事実、官邸周辺は小池氏の独裁的な手法に対し「事務次官の交代を閣議人事検討会議を無視して一部新聞にリークしたうえ、夜中に携帯電話で通告しようとするなど非常識で手順を無視している。こうしたスタンドプレーを放置すると、安倍首相のガバナビリティーに疑問が出かねない」とコメントし、次官人事のゴタゴタはさらにマスコミをにぎわせました。
さて私は、小池氏のエニアグラムのタイプを峰不二子タイプ(タイプ3)と判定しました。その判定の理由は、守屋氏解任劇の行動、及び今回の出馬の仕方と公約の項目にあります。
皆さんが報道でお知りになっている通り、小池氏は自らが所属する自民党に「根回しなし」、「寝耳に水」の状況で東京都知事選に強行出馬しました。「参院選の真っただ中、迷惑極まりない」と怒りをあらわにする自民党員も多数です。
また、その小池氏が公約として掲げた項目は3つ。(1)都議会の冒頭解散(2)利権追及チーム設置(3)舛添要一前都知事の公私混同問題に関する第三者委員会の設置です。私は(1)都議会の冒頭解散によって、小池氏が何故、都議と戦おうとしているのか全く分からないです。「小池氏はけんか上手」とは言われますが、都議達は初めから小池氏の敵か、ライバルであり、冒頭解散は都議への脅し、けんか腰、頭から抑えにかかっています。「攻撃は最大の防御」ということでしょうか。いずれにしても都議会の冒頭解散が実施されれば、都民からは「また選挙か」「税金の無駄遣い」との声が上がることは必至でしょう。さらに(2)利権追及チーム設置(3)舛添要一前都知事の公私混同問題に関する第三者委員会の設置、も、そもそもこれが都知事の本来の仕事?と私は疑問を持ちます。つまり、これらの公約から、都民への幸福貢献の想いは、一切見えて来ません。どうも今回の小池氏の行動、発言は、守屋氏解任劇当時と同様に、自分を舞台に立たせ、小池氏をお披露目するためのパフォーマンスにしか見えないのです。
峰不二子タイプ(タイプ3)は「市場志向性」、つまり自分を商品「売り物」として高く評価される場所に移動する傾向があります。不特定の一般の人々の前で自己像を積極的に披露することにより自分の価値を客観的に「証明」しようとします。小池氏の行動、発言は、本来の都政の在り方や自らのあるべき姿、都民の幸福の追求からは遊離して、単に小池氏の、小池氏による、小池氏のための出馬であるように感じます。
またさらに、いくつか知りたいことがありますよね。
例えば
「もし、小池氏が都知事になったら、どうなるのか?」
「舛添さんも峰不二子タイプ(タイプ3)だったが、今度は変わるのか?」
さらに皆さんが峰不二子タイプ(タイプ3)とどのようにコミュニケーションや接触をすれば良いのかについて、エニアグラムカフェ7月14日(木)、7月24日(日)でお伝えします。ご参加をお待ちしています。
参考:
「性格と神経症」春秋社
『「憂国」と「腐敗」 日米防衛利権の構造』第三書館
気軽にご自身の気質を診断できる【エニアグラム・カフェ】をオープンしました。以下の悩みや願望を1つでも持つ人にカフェの利用をお勧めします。
・自分の成長する方向や、そのためのポイントを知りたい。
・周囲との人間関係の悩みを改善したい。
・相手に合ったコミュニケーションをとりたい。
・モチベーションアップの方法を知りたい。
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・最新の性格心理学について知りたい。