2018/02/06
「さくらちゃん(大学3年女子大生)」と「メーシー教授」が、あなたの人生に価値の高い気づきを与えてくれます。
■人物紹介
メーシー教授
秋田県出身。専門は性格応用心理学。ビジネスにも詳しい。野球選手の大谷の読み方を「オオヤ」か「オオタニ」のどちらかも知らないのに、ラジオのキー局で野球選手の人物解説を平気でするなど、かなりユニーク。
さくらちゃん
大学3年生、心理学専攻、テニスサークル所属。趣味は食べ歩き。特にケーキには目が無い。
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メーシー教授、こんにちは。
最近、さくらは良いことがあまりなくて、落ち込んでいます。これからを、明るい未来にしたいのですが、何か、良い方法はありますか。
明るい未来・・・。多くの人が、未来を明るくできないのは、「今、ここ」から意識をそらしていることが重大な原因じゃ。
どのようなことでしょうか。
例えば、貴乃花親方のようなタイプ1の性格の方は、過去を中心に生きておる。過去の失敗や自分にされた理不尽な出来事、とは言っても些細な事、約束の時間に相手が1分遅れてきた事などを、怒りとともに、何十年も覚えておる。
嫌だった、過去の体験を覚えていることで、何か意味があるのでしょうか。
過去、完ぺきでは無かった相手を責め続けることで、今の自分の不完全さに言及されないよう、自己防衛しているだけじゃ。海外の文献では、このタイプ1の方の囚われの特徴を「バックミラーを見ながら、車の運転をしているようなもの」と例えておる。
前をみて運転しないと、大事故を起こします。どのようにすればよいのでしょうか。
「今、ここ」に意識の中心を置くことじゃ。今見えているもの、ここに存在することに、適切な対応することに意識をそらしてはならない。
さくらはどうすれば良いのでしょうか。
さくらちゃんはタイプ7じゃから、未来ばかり見ておる。ただしそれは、自分の不安や恐れ、心の痛みや悲嘆、特に不安に囚われる事を避けるために。だから、何らかの活動や、それを楽しむことに逃避する。さくらちゃんの潜在的不安や傷が、浮上しないように、未来への計画で頭を一杯にしようとする。
確かに、私の頭の中は、未来への楽しい計画でいっぱいです。どうすれば良いのでしょうか。
さくらちゃんも同様に、「今、ここ」に意識を集中することが大切。タイプ7の方が未来ばかり見ていて生きていると、例えば、食事をしていてもその味が分からない。そのように今の現実から得られる幸せが感じられない、または学ぶべき成長を得られないままに、人生の時間を過ごしてしまう。
なるほど。それで、タイプ7の性格は「永遠の子供」と言われているのですね。
他のタイプの方については、どうですか。
タイプ9の方は、過去、現在、未来の時間の問題ではなく場所の問題を持っておる。「ここ」ではなく、ここから離れて、遠くの別の場所にいようとする。
ということは、タイプ9の方も、やはり現実につながらずに生きるのですね。
「今、ここ」への現実意識は、どのタイプにとっても重要じゃ。過去や未来に逃げこみ、今この瞬間に向き合わないこと、又は今いる、この場所から逃避することは、空虚な時間と空間を創り出し、人生の質を下げる。反対に「今、ここ」にグリップが効くと、明るい、充実した未来が展望されてくる。
「今、ここ」への現実意識が明るい未来を創るのですね。教授、今日も良いことを教えて頂き、有難うございます。
参考「エニアグラム‐あなたを知る9つのタイプ(基礎編)」
著者:ドン・リチャード・リソ&ラス・ハドソン 出版社:角川出版