2015/11/16
タイプ6は、責任を過剰に意識して不安が湧きあがります。ストレスを感じると、机の前から動かなくなります。いつまでも仕事を抱え込んで、家に帰らなくなる傾向があります。業務の質をあげるという名目で、残業していることに安心を求めてしまうのです。(①のセッション部分)
タイプ6スタッフと上位者との仕事の仕方は、本人の役割、方法をはっきりと伝えること、責任は自分が取ることを繰り返し伝えることです。(②のセッション部分)相手に安心感を与えることを意識してください。あまり先のことを考えさせるとやらない結論になってしまうので、目の前の取り組むべき課題を示し、いままで行って成功した例を資料として与えることは大事です。(③のセッション部分)プロセスの要所、要所で、気軽に責任者のチェックを受けられる仕組みを作っておくと、タイプ6は安心して仕事に取り組みます。(④のセッション部分)
EC=エニアグラムコーチング例「不安を失くす方法に気づかせる」
リーダー(上司)「お疲れ様」
スタッフ(部下)「お疲れ様です」
リーダー「最近、ずいぶん頑張っているね、残業が多いようで、少し心配なのだが」
スタッフ「ええ、まあ、最近多いですね」(①業務の質をあげるという名目で、残業していることに安心を求めてしまう)
リーダー「何か困っていることがあれば、責任者として具体的に相談に乗るが・・・どうだい」(②責任は自分が取ることを伝える)
スタッフ「いえ、特に、今のところは」
リーダー「・・・」
スタッフ「・・・」
リーダー「君は、慎重で、細やかな気配りをするタイプなので、今回のプロジェクトも
じっくりやっているのだとは、思うが・・・何か不安なことは無いかな」
スタッフ「不安ですか・・・やっていると沢山あります。が、それは仕方ないことですし・・・」
リーダー「何があったらその不安は無くなるのかな?・・・例えば、予算なのか、人手なのか、資料、前例、計画の見直しや・・・」
スタッフ「何があったら・・・前例実績の資料がもう少しあると嬉しいです」
リーダー「なるほど、前例実績ね、それはどうやったら、手に入るかな」(③行って成功した例を資料として与える)
スタッフ「それは、他の課の共有ファイルに入っているかもしれません」
リーダー「なるほど、それは私から働きかければ、何とかなりそうだね」
スタッフ「有難うございます」
リーダー「・・・これは、私の考えなのだが、君は慎重なので、考えすぎて、止まってしまう傾向があるよね」
スタッフ「・・・確かにそうです」
リーダー「止まる前に、一工夫できないかな」
スタッフ「・・・」
リーダー「・・・(積極的な沈黙)」
スタッフ「・・・分りません」
リーダー「そうかな、これも私の感じなのだが、部分に入ると不安が強くならないかな?本当にこれでいいのか、と、自信がもてないまま進もうとすると、苦しくなるというか・・・」
スタッフ「確かにそうです」
リーダー「と、すれば、どうすればよいのか・・・」
スタッフ「そのタイミングで、一度チェックしてもらうとか」
リーダー「そうだね。部分に入る前に全体をもう一度確認するのがいいね。出来そうかい?」(④プロセスの要所、要所で、気軽に責任者のチェックを受けられる仕組みを作っておく)
スタッフ「はい、いま、まさにそんな感じです」
リーダー「そうか、じゃ今、ちょうど時間があるので、今までのところを一緒に確認しよ
う」
スタッフ「分りました。お願いします」
解説
本当のセッションでは、もっとゆっくりで間があります。タイプ6は、慎重に考えて言葉を選びながら答えようとするからです。タイプ6には必ず考えを整理する時間が必要なので、即時的な返答を求めることは困難です。対応が遅く上司はいらいらさせられることはしょっちゅうです。しかしそれは、タイプ6の誠実でありたい気質から生じる行動ですので、答えが遅いことでタイプ6を追い込むことの無いように、充分に気をつけましょう。もし、そこで怒りを爆発させると、ますます業務が滞る結果をもたらします。上司は、タイプ6が持っている不安を解消するために、ほんの小さな手助けをしてあげることで、仕事がスムースに流れ始めることを忘れてはいけません。尚、タイプ6へのNGワードは「もたもたしたやつだ」です。常に誤りがないよう慎重に物事を考えて、行動までに手間取るタイプ6がこの言葉を聞いたとき、自分は何をしてもダメな人間だと、大きな×が付いたように考え、本当に全ての行動を停止します。気をつけましょう。