2015/11/20
タイプ7は、おもしろそうな仕事があると、やりかけの仕事を放り出し、新しい計画やアイデアに翻弄されてしまうことがよくあります。(①のセッション部分)
「この情報を新しい企画に取り込もう」「この計画をあの人に会ったらこう言ってみよう」と楽しい考えとあらゆる可能性、手段を試したくなります。あらゆる可能性を考えることの虜、試行錯誤を繰り返すプランナーになってしまうのです。考えているうちに時間切れとなり、そのことで起こるトラブルは、計画倒れです。
この原因には2つあります。一つは、現在の課題に取り組むことが不快な時、ひとまずそれは横に置いて全く新たな考え、アイデアを前進させようとする無意識の力です。もう一つは、前述したように全ての可能性を試したい欲求、試行錯誤を楽しむ欲求です。そのために今、必要なこと、明日、重要なことをないがしろにしても自分のやりたい計画作り、空想の世界に熱中してしまうのです。ですから、今、何が本当に必要なのか、何故必要なのか、を判断させるコーチングがタイプ7には効果的です。(②のセッション部分)さらには「いろいろ抱えていても何とかなる」という楽観主義は「本当になんとかなるものなのか」、を考えさせる習慣を身につけさせ、「標的を絞って的を射ることが出来るようになる」ことが育成のポイントと言えます。(③のセッション部分)
EC=エニアグラムコーチング例「やりたいことが先で、やるべきことが後回しになってしまうことに気づかせる」
リーダー (上司)「お疲れさま」
スタッフ(部下)お疲れ様です」
リーダー 「早速なんだがね。例のA商事との一件どうなったかな」
スタッフ「先週、先方に連絡したのですが、あそこから先に進んでいません」
リーダー 「うん、それで?」
スタッフ「提出する書類は先日、お見せした通りなのですが・・・」
リーダー 「あれは、君の新たなアイデアを盛り込む、と言うことで、君が持っていったきりだよね」
スタッフ「はい」
リーダー 「なんか、前にもこんなことがあったなぁ」
スタッフ「・・・」
リーダー 「確か、君、先回のプロジェクトも、同じことを繰り返して、間に合わなくなったのじゃなかったかな」(①やりかけの仕事を放り出し、新しい計画やアイデアに翻弄されてしまう)
スタッフ「・・・」
リーダー 「アイデアは良いのだが、少し計画倒れが多いのじゃないかな」
スタッフ「・・・・」
リーダー 「君としてはどうするつもりだ」
スタッフ「ええ、忘れてはいないのですが、他の案件が入って来ていまして」
リーダー 「そうか、なるほど、他の案件か。いくつくらい抱えているのかな?」
スタッフ「小さいのも入れると13件です」
リーダー 「そうか。そりゃ大変だ」
スタッフ「・・・」
リーダー 「今、必要なことから整理できないかな」(②今必要なことを判断させるコーチングが効果的である)
スタッフ「今、必要なことですか。でも、いろいろな可能性を考えると、分らなくなるところがあります」
リーダー 「それは、君が考える可能性であって、今ある課題と先方からのニーズは何か、を考えて、やるべきことを決めることはできないかなぁ」
スタッフ「・・・そうですね。課題とニーズを満たすことを考えるのですね」
リーダー 「うん。今週できることは、もう限られているから、今やるべき必要に焦点をあてよう」(③「標的を絞って的を射ることが出来るようになる」ことが育成のポイント)
スタッフ「わかりました(笑顔)イケます。もう一度整理してみます」